おお振り/地球へ/電脳コイル

おおきく振りかぶって15話。まさかに舐めきっているワケでもあるまいが、桐青の面子にはどこか隙や甘さがある。西浦ナインはそこを突こうとする、いや突かねば負けるのだ。未だ0-0なれど点数だけでは推し量れないドラマがあり、それを描写する手腕に手抜きは無い。いや、興奮して見てますよ、うん。


一塁コーチボックスに居てさえもすンばらしいゲーム掌握力を発揮する田島さんがかっこ良すぎる。モモカンウットリ。あと、一塁走り抜け(転がり抜け)の三橋さんの作画がいきなりカッとんだものになっててすこしビビった。いや、あれは少し伏線にもなりそうな派手さだったが、大丈夫かしらん?


桐青ともあろうチームがこのまま主導権を渡しっ放しとも思えず、さてどういう手段を踏んでくるのか。そして次回タイトルは「あなどるな」であるのが少々暗雲っぽくもある。…ずっと雨が降りっ放しってのも気になりますね。肩冷やすなよ。


地球へ…・16話。フィシスさんとの過去を想い、ナスカの危機という現在を憂うブルーさんである。しかし彼の未来は如何なるものか…って、この段階でものすげえ濃厚な死亡フラグが立ってるのではありますがね。聞けば未だに生き残ってるのはアニメオリジナル展開とか。ますますヤバい事でございます。


屠殺場作戦にハルマゲドン兵器というネガティブな響きの戦いを仕掛けるキースさんたちを尻目に、ワタシはエリートメガネ指令さんの小賢しさがたまりまへんでした。もうこんなん大得意やな、成田剣の人は。それにしてもメギドシステムってのは薬室を持ってるのか! いや単なる比喩的呼称だとは思いますけど、もしかしてホンマに火薬でプラズマ撃ち出す兵器だったらどうしよう。


あーあと、ブルーさんに掴まり崩折れるフィシスさんの作画とフレームの動かし方がなんか大時代的で良かった。メロドラマやなあ。


電脳コイル11話。ダイチのバカチンさんと「台風のフー子」みたいなお話。いやマジで、何か不穏なペットにとり憑かれてゆく雰囲気は正しく藤子F的なワクワクさとダークさが同居しててよござんした。その一方で人間関係も色々と錯綜しつつなんか楽しい。やっぱオバさんはメガ婆繋がりだったのね…って、魚イリーガルに無視されて複雑な気持ちのオバさんはかわいいと思った。ま、黒い服着てたからね。


今回主役のダイチさんもその(ヘッポコな)魅力をバシバシと発揮しておられた。とにかく初っ端から考えなしに行動し、バカスケなアイデアを披露し、目先の欲望に振り回され、当初の目的をすっかり失い、ライバル(≒想い人)には土下座させられ、それでもメゲない単細胞。も、エエからキミは好きに動け。応援するよ。


イリーガルがもたらした古い空間が「水」だってのは良いアナロジーだった。水没都市って、それだけで妙に懐古感情をくすぐる一ジャンルですよな。夕暮れの中どんどんと水だらけになってゆく街並みを見て、あーワシは別にこのままでもエエなあ、とか思っちゃったよ。