ローレライ

ローレライ、TVにて視聴。わはは、ワシはまだこういうハナシを楽しんで見られるのだなあ、な感想。架空戦記というよりは異世界戦記、樋口真嗣監督の手によるファンタジィアニメである。よって当時の軍人はこんなこと言わねえ、とかいうのはヤボ…というより意味が無かろうな。まあ無論、舞台に昭和二十年を選択したのは紛れも無い「意図」が働いてるんだろうけどさ。


最終兵器潜水艦彼女をめぐるアレコレ話。意外に盛り上げどころやドンデンもあったし、CGメインの特撮も楽しい。米艦隊はかっこいいなあ。潜水艦映画としてはまあ、そこそこですかね。…どうも説教臭くて人情シーンがカユいのは日本映画の宿命か。


ちょいと気に入らなかったのは色使いかな。あえて昔の色づけ修正写真みたいにしたんだろうけど、コントラストが薄いのがちょっとヤ。特に影や黒が浅いので画面が軽くてねえ。もっとガンマ値が大きい方が好み。あと、空と海の青くらいはもちょっと自然な色でも良かったのでは。重要なシーンが多いし。


俳優…いや、キャラについて。パウラさんは充分に薄幸の不思議ちゃんオーラがあっていいんだけど、大事なファーストショットくらいもうちょっと魅力的に撮って欲しかったなあ。なんか可愛くなかった。あ、聞いてたとおりピエール瀧さんは強烈な旧軍顔で宜しかったです。てことで、思いの外楽しんで見られたのでした。