笑ゥせいゆうまん

●最近何件か立て続けに「案外笑いがヘタなんだなあ」という印象の声優さんを見た。いや、「聞いた」かな。どの方も普段の演技は上手いもんなのだが、何故か笑いの演技となるとどうも、苦しい。息が詰まってたり妙な声質になったりね。中堅どころの声優さんでもそういうケースがある。


確かに笑いの演技は難しい方に入るだろうが、いやそれだからこそ、日々の経験やら練習やらの重点的な対象になると思うんだがな。あるいはそれとも、今のご時世笑いの技量はそれほど重視されないってことなのかしらん。いやん、みんなもっと演劇的に笑おうよ。魅力的な笑いができないと魅力的な悪役になれないぞ。…べつに爽やか笑いでもいいけど。


あと、ワンピのゲストキャラはとかく「ヘンな笑い声」がシグネチャになったりするので、笑いがヘタだとワンピに出られないぞ。余計なお世話か。…しかしプロだよなあ皆さん。「まーっはっは」や「シャーッハッハ」はともかく「ゲギャギャギャギャ」で笑えるんですよ? すげえや郷里大輔。あと、案外「ゼハハハハ」は難しかったよ。やってみたんかい。


●トトロの時の糸井重里はそれほど上手い演技者じゃなくて、またそのナチュラルさが良い味になっているキャスティングでワタシも好きなんですが、しかし「笑い」の演技は実に見事だった記憶がある。お風呂で「わっはっはっはっは」というウソんこ笑いを披露するシーンなんだけど、これが実にキマってたのよね。その場のリテイクやダメだしでどうにかなるようなもんじゃないので、元々そういう素養をお持ちだったのだろうか。印象的なシーンでありました。