謎の彼女/アクエリオン/ちはやふる

謎の彼女X・6話。椿さんは街角にてたまたま行き会った丘さんとお話する。彼女に影響された椿さんは、またもや卜部さんとのお付き合いのヤリカタにあれこれ思ったり妄想したり試みたりすげなく断られたり唾液コミュニケーションしたりするのである…っちうね。なんつーか、椿さんの童貞的ドキドキ気分はとてもよく判るのでありこっちがポッポとしてくるわいな。ベンチで休む椿さんと卜部さんの、下の名前で呼ぶのどうのっちうやり取りの辺りとか、何気ない芝居と状況の積み立て方がとっても丁寧でよろしかった。「…なんでもない」という台詞とか、千両である。

それにしても、出てくる女子どいつもこいつも卑怯であざとくてどうしてものやら。ここぞってところでメカクレ状態を脱して目を覗かせ、じっとこちらを見つめてくる卜部さんもさりながら、あの丘さんの魔性具合はどうなんだ。低身長メガネショートの上でのおっきなちちと広橋声という武装を持って、相手の心理的結界にずいずい入ってきて翻弄する。卜部さんを見る流し目視線がたまりまへん。そら上野さんもメロメロになりましょうて…って羨ましいな! どいつもこいつも! 

基本的に丁寧な作画と語り口の作品なんだけど、今回はまた特に各キャラ…各女性キャラがとてもかわいらしく作画されててとてもよい。ぴょこぴょことハネるような、小動物的な雰囲気を感じさせる丘さんの動きがあざとい。ああ何度でも言うけど、あざとい。よし。

アクエリオンEVOL・20話。アルテア世界へ出入りじゃーい、後編。結局アンディさんはMIX…Yさんを救い出すことが出来ず、そのまま元の世界に戻ってきてしまう。あれ連れてこないんだまだ引っ張んのか、あのまま強引に連れて帰っても良かったのにな、とか思ってしまった。そしてイズモさんから語られる衝撃の事実、アルテア界に来た女性は全て男性化する! ってまあ、視聴者みんな知ってたんですけどね。そのあとアマタさんに言いかけた「お前の父は…」の続きやけど、これも判るよイズモさんでしょ? …と単純に言えるかどうかはちと判らん。男性化しちゃう世界だし、ひょっとしてイズモさんがアマタのお母んでしたという目もありそうやしね。

今回もシュレードさんが三面六臂、お前死ぬ死ぬ言うていつ死ぬねん、という通常営業中である。単純に戦闘力が強いってのもあるけど、何でも気付いて何でも解決しちゃう便利キャラ。強さでははるかに上だろう不動のおっさんが(今回もまた)あんまし日本語通じないタイプのお人なので、直接的に頼もしい存在となるとシュレードに軍配は上がるわなあ。これでホンマに死んだらえらいこっちゃ感は大概やないだろうと思います。あとサラッとボーイズ合体とか言うな。

ゼシカとユノハのお二人も男性化してるようで大変だと思ったが、予告見ると一応ちちは元に戻っている様子。こっちの世界に帰ってきたら女性に戻るのか、あるいは性格はまだ男性的なのか…って、男性性格であの痴女服は相当の変態さんであるけれども。にしてもユノハさん、心が男の子になったら何故江戸っ子言葉に? それって男性化って言うのか? あるいは性格の男性化ってのも、その人物の心の中にある「男ってこんなんだよな」というテンプレに従って変化するのかもしれないな。…ユノハさん、男といったら江戸っ子なんだ…。

ちはやふる・19話。前半は承前の机くんVSカナちゃん、後半は太一VS肉まんくん。前半の二人は引き続き緩急のある盛り上げ方が心地よいドラマで、見てて大いに手に汗握ることである。最後までどちらが勝つか判らない、押し引きのバランスが見事。んでもって後半はそれと対照的な「運命戦」の一幕。前半が全体の大きな流れとしての試合とするなら、こっちは絞りきった焦点一つ、勝負の要素を極限までエキスとして搾り取ったような試合、である。

最後の一枚何が読まれるかで全てが決まる運命戦。太一っちゃんはしかし「何が運命じゃい!」と果敢に斬り込んでゆき、…そして負けてしまう。まさに運命に負けた男、と言えるだろうか。それでも多分、太一さんはそんな勝負しかしたくないお人ではあろう。多分このレベルまでくると、彼にとって勝負で一番大切なのは「進み続けること」以外には無いのではなかろうか。

戦い終わって日が暮れて、ロビーのベンチでぽつぽつと語り合う太一と肉まんくんのシーンがエエよな。男同士のぶっきらぼうなエール。そらまあ、千早っちゃんに介在する余地はない…ってやっぱ、肉まんっちうニックネームについては不満もあるよな! 千早さんもそこで気付くのか! まァもう、ワシもフツーに肉まんくんって書いてる以上、偉そうなことは言えへんねんけどね! ごめんね!