ナスカレーを喰いたくなる日

●なんかこう急に「ナスのカレー喰いたい」という欲求が沸く。何度かやった「ドライカレーを生ピーマンで喰う」ってののカレー部分をナス満載のものにする。合挽ミンチを炒めて脂を出し、その脂で人参と玉ねぎ粗みじんに刻んだのを炒める。ミンチの方にはざっくり切ったナスを大量に加えて炒めつつ油を吸わせ、ええとこで両者を統合。ケチャップとソースと醤油と砂糖とニンニクとショウガとコンソメと塩胡椒、それにクミンとカレー粉加えて酒でちょっと煮る。もたもたっとした感じにまで煮詰めて味を調えて出来上がり。上記の通り生ピーマンに乗せて喰う。旨い。昔は別に嫌いでもないが「別にカレーに入れなくてもいいじゃないか」とまで思っていたナス、これが今は旨い。トシ取っていろいろ不便なこともあるが、旨いもんが増えたのは単純にうれしいことだなあと思う。できればこの趣味嗜好のまま、若い力量としての脂も何もどんとこい! ってカダラになれれば理想なんだがなあ。

 

月と来夏と吸血姫/吸血鬼すぐ死ぬ/境界戦機

●新番組・月とライカと吸血姫。要するに「宇宙開発戦争時のソ連には犬に加えて吸血鬼が居た」という、そういうの。人間ではないヴァンパイアなら使い捨ての部品として犬より有能である…という話ですかあ。…そうですかあ。いや、ネタの方向性としてこういうの、俺すごく弱いとこではあるんですよね。旧共産圏の抑圧された鬱積度合いに悲劇、それに付随するエッジの立った美術・軍事・社会。それが今の世の中(≒俺)とは相容れないものであるけれど、それ故にだからこそ、という意味で額装されたドラマのジャンル。それに伝奇的要素が加わると。あー、ねー。

第1話の段階で寒くて冷たい「共和国」の、スプートニクにルナ計画、帰ってこないライカ犬というプロバガンダとして切り取られる宇宙技術ネタ。連れてこられたヴァンパイア少女との「あの犬は数時間で死んだ」「ニュースでは1週間生きたと…」てな会話とか、もうそういうとこでちと困る。あの土師声の大御所責任者、コローヴィンですか、あれコロリョフだろうし、緒方賢一声のハゲ第一書記は当然フルシチョフだろう。…いや判ってます、あまりに現実のそれになぞらえ過ぎては本末転倒、本来の物語の楽しみ方ではない。その辺置いといても、大いに我が琴線に触れるネタと話であったので、視聴継続するとします。どこまでやるのかなあ。

…一応言うときますけど、なんでヒロイン吸血鬼が林原めぐみなの? いいけどさあ。

●新番組・吸血鬼すぐ死ぬ。原作は飛ばし飛ばしで読んでいる程度。原作漫画はツッコミ/ボケの言語センスとしょーもないにもほどがある吸血鬼設定、その辺に寄って立つタイプのコメディ。こういうのは漫画メディアだと「読者が自身の最善タイミングでギャグ間合いを無意識に設定して読む」という多大なアドバンテージがあるワケであり、それが「監督や演出などによってネタのテンポが一意に固定されて供される」というアニメになった場合の不利ってのはもう、開闢以来枚挙にいとまはないのではあるが。…うん、まあ、危惧してたほど悪くはないんじゃないかしら。割ともっさりしててちょい古臭めの演出はちとツライとこもあるが、いやあよくやってると思いましたよ。

実際のところ作品としてドライヴしだすのはもうちょっとキャラが増えてきてからだろうし、この時点でこんな感じならふむふむって感じで見られたし。ドラルク福山潤が思いのほかよろしくて、「ちょっと声が若々し過ぎないかな」って危惧を結構解消してくれている。この辺は流石に最前線でバチバチやってるプロではあるなあ。監督の神志那弘志はワシ世代だとスタジオライブでばりばり作画やってたイメージだけど、検索したら今はライブの代表取締役なのかあ。時代は流れてんのね。…うーん、視聴は続けるけど感想は判んない。

●新番組・境界戦機。1話見るだにすげえストレートなボーイミーツロボで、これがガンダムじゃないのが不思議なくらい…ってサンライズではあるし、メカデザが(話題の工業デザイナー以外は)海老川寺岡刑部のガンダム組、んで羽原信義監督に大貫健一キャラ…ってのは横綱相撲一直線というか一昔前からの王道って感じだけどね。音楽がラスマス・フェイバーってのはちょっとうれしい。本編は上記の通りの変化球少な目の典型的ロボアニメ。設定が近未来没落した日本が各国に分割統治されて民族差別アリという状況、これはなんかコードギアスっぽい。でも相棒のAIアバターのデザインといい主人公の設定といい「この時間帯でいいの?」って感じの青少年アニメ的低年齢さがあるのが気になる。まあオリジナル作品だしどっち転がるかは今後のこと、クォリティ自体は高かったのでもう少し様子を見よう。

…にしても序盤で蹴散らされるっぽい感じの敵軍男女二人。稲田徹石上静香というキャスティング。石上さんはもうちゃんとそういう地位をゲットしてんのだなあ。

 

血尿の結果と回転寿司

●血尿出たのの再診断の為に医者に行く。膀胱がんだの何だののクリティカルなことでは「一応」なさそうだが、この検査にて完全無欠にがんではないとの結論は出せないよ、と医者は言う。なるほど。なので半年後にまた来て検査受けてくださいね、と。…その場では判りましたと言うたけど、多分我が小市民的正常バイアス精神的には多分忘れちゃってるなこれ。ともあれ即時の入院とかそういうのはなくなった。

夕方の受診から帰り道、こっからメシの準備して作って喰うのすげえめんどうだなと思ったので近所のスシロー寄って夕飯とする。ちょっと深めに呑み喰いして、4,000円半ば。いい気分で店を出つつ、これが10年前なら俺、3,000円台に収めてただろうなと思う。自分自身のお金周り状況の許容範囲がちょっと拡張されてることもそうだけど、「一皿100円」を標榜する回転寿司がどのようにインフレーションに対応するか、という企業努力の表れでもあるだろう。実際100円皿を意識して安く喰おうと思えば割と可能な「余地」を残しておいて、しかしそれ以上出しても構わんよという層には平然とさりげなくノンシャラン然として一つ二つ上の値段の商品を添えてくる。まあその、自販機にせよゲーセンにせよ百均にせよ、ワンコインってのは意外と厄介な代物ではあるもんなあ。区切りというのは目安であり、呪いでもあるのだ。

…そう考えると近所の焼肉屋複数店舗、三千円そこそこで飲み食べ放題ってのはあれ、ちゃんと採算とれてんのだろうかね。案外お肉ってのは上手いことやると安うに仕入れられたりできるんだろうか。あるいはそろそろ俺も、焼肉世界において安い食べ放題から解脱してさらに上の金額コースに行かなきゃならないのだろうか。いやだあ! 俺まだこの、割としょーもなさそうな肉を思うさま喰って呑んで三千円ちょっとの世界に居たいんだあ! ああ!

 
 

サニーボーイ

●サニーボーイ・最終話。ナガラさんの戻った現実世界は、モノクロの服と雨と傘と生徒で構成されるモノクロの世界。そしてその世界ではノゾミさんはアサカゼさんとくっついてて…いやまあ、正確には一旦生命としては途切れているんだけども。ともあれ、バイト先の先輩に怒鳴られ彩度の低い弁当を喰う、そんな世界でもナガラさんは「自分の選択したこと」だと言う。…カッチョエエけどもこれ、かなりの度合いで経験をシンクロしたミズホさんの存在と邂逅のおかげで200%くらい救われてるよなあ物語的に。物語の最後、ノゾミさんと交差してそのまますれ違う流れは何というか…そういうアンチクライマックス的な美しさはあるよなという所でして。ここで前回の会話をキッチリと呼応させれば「君の名は」のような2時間映画としてガッチリ成立する、のかなあ。でもまあ、上記のごとくミズホさんとの記憶継続を示してくれたおかげで俺のような心の弱いオタクも即死を免れた。そういう屈曲屈折した救いって、あるよね? 少なくともヤマビコさんはなんかエエ感じに生活してるらしいしな! 

総評。理不尽な試練を負わされた若者たちの話。若者の中での主役もヒロインも悪役も、このシチュエーションの中でいいように踊らされている…そのさまを一つ二つ上のレイヤ(≒アニメ視聴者)として見て楽しむという、設定としてはよくある構造の悪趣味なエンタテイメントと言えましょう。架空の話ならどんなに苦役を科してもええのんか。いや、それはええのんですよ見てる側が悪辣にだろうが清浄にだろうが楽しめれば。でも俺個人としてはなんかこう…ナガラさんもアサカゼさんもノゾミさんも、若い身空でお前らそんな苦しんで道を切り開くほどのスティグマもねえよなあ、とそんな目で見てしまった。これは作品の欠点ではなく、登場人物がおっさんおばはんならば不条理SFとしてすっげえ受容できそうってとこ含めて俺自身の視点の偏りの問題ではある。

別の視点から言えば、先の見えたおっさんとしてのキャラクタではなく若者であることで、これから先ナガラさんたちにはいろんな可能性があるんだろうな、という開かれた未来としての前向きさもある。ていうか、そのレッテルにすがってるとこもある(主に視聴者たる俺が)。だからいいのだという視点とそこがアカンねんという視点と、俺の中に心が二つあるんですけどね。ともあれ、最後に通俗的な解題がされるとは思ってなかったとはいえ、ここまで「情感として落ち着く」ようなラストがくっついてくるとは思わなかったのでそれはよし。実質、ラス前の話でエエ感じの最終回ノリではあったよね。

…んで、でかちち先生と大川透は何だったんだろうな? 俺今メタ的な登場人物となれるならあの二人ぶん殴りに行きたいっす。この辺の感情も制作側の掌上なんだろうけどね!

 

ゲッターロボ

ゲッターロボアーク・最終話。人類とゲッターが勝てばそれ以外の存在・恐竜人類も死に絶えるってことでカムイさんは超兵器「バグ」もてゲッターに対抗する。圧倒的なその破壊力に敗北寸前のタクマたち、の前に現れたゲッタードラゴン…ってとこで物語はおしまい。多分、原作もここまでで絶筆なんだろうな。エピローグでいろんな経過をすっ飛ばし、火星の牢獄で再開するアークチームとおっそろしいゲッターっぽいの(?)でシメ、という投げっぱなし方は、何というか誠実さを感じさせるとも言える。あと神隼人さんの覚悟のキマり具合がキッチリ描写されててよろしかった。この人はゲッターの影響無くてもイカれてるだろうな。

総評。作画はあまり安定しないし音響はどうも深みが足りないし、ってとこでそれほど予算を割いてもらえなかったのがよく判る作品ではある。一方で原作らしさを出来る範囲で充実させようとしたその意図もよく感じられる。今川鉄人28号が割と近いだろうか。本音を言うとこの脚本・演出そのままでもいいから、画面的な充実度(≒おかね)を2倍くらい増やした結果を見てみたかったって気持ちはあります。でもまあ、令和のこの世に於いてと考えるとこれがベストなのかもしれんなあ。

まあいいや、見てる間は俺、B級映画を楽しんでる感覚で見てて割と満足したしね。おもろかったっすよ。…けどしかしまあ、何をどうしたってゲッターエンペラーが倒すべき巨大ボスだわなあ。善悪超越してると言われても、アレを受け入れるには無限の度量が要るだろう。ま、ゲッターと同化すればそんな小さなことを気にしなくてもいいんだろうけどね! 多分ね!

 

かげきしょうじょ

●かげきしょうじょ!!・最終話。寸劇ロミオとジュリエットの配役、その結末。ティボルト役を射止めた「天然」サラサさんに、自分でも理不尽だと思うような感情を抱くサワさん。自身をサリエリに擬し、努力しても天才には敵わないことへの行き場のない感情を吐露するワケである。まあね、先生の言う通り成功者のほとんどがサリエリなんだし、ゼエタクな悩みではあるのだ。そして多分…モーツァルトかもしれないサラサさんも、この先十全に悩み懊悩するのは間違いないだろうしな! あとジュリエットに選ばれた山田さんに対し、悪口から完璧にかばいつつ自身のジュリエット落選を悲しむ、それら双方を泣きながら両立させてるカオルさんがすんげえ公正なお嬢さんでちょっと涙誘うことだ。おっさんとして、頑張って歩いてる若い人ってのァもう、それだけで価値のある存在だと思いますし。

総評。物語としてはちっとも終わってなくて、だってそれは日本国のスタアが頂点である世界において「来年には新入生の先輩になるんだよ!」で終わったとこですもんね。まあだから散漫な印象だってことはなく、これから彼女たちが進んでゆく大きくてハッキリしたベクトルは示されたな、という印象もて終わったってことで満足感はある。…プロ野球という存在を前提にした上での、ちばあきお「キャプテン」みたいな感じですかね? よう判らんが。

そうは言ってもここまで丁寧に、原作をアダプテーションしたわけだし。せっかくだからこの先も、この演出と作画とキャストで見てみたいという欲求は大いにある。その辺は人気商売だから一意に決まらんでしょうけどさ。ともあれ。再度いうけどこんなに「丁寧」に、心尽くして物語っていただいたってだけで称賛に値します。初回に言うたかもしれんが私の守備範囲からちょい外れた題材だけど、楽しみました。おもろかったです。特にアイちゃんとそのオタファンとか。うん。

 

血尿出た

●なんか血尿出た。

実際何か予兆があったワケでもなく、仕事中に尿がえらい茶色になった。痛みや何やのその他症状は全くない。うわー何だこれとビックリしつつ思い出す大昔。いや中昔? まいいや。前の職場で尿管結石になって救急病棟に迷惑かけたっけかなあそういや。なんかそんなアレが再燃でもしたかしらん。仕事ハネてウチに帰ってきて、最寄りの総合病院の午後の部に行ったら「うちは内科メインなので泌尿器科の方がいいかも」とアドバイスを受ける。これがねえ、この受付の人がくれた近隣の泌尿器科のマップがねえ、行ってみたら全部廃院…要するに潰れてやんの。おかげで俺、最寄り駅を中心としたエリアを自転車の大回りで一周回っちまったよ。もっとデータアップデートはこまめに! ね!

結局一駅先の泌尿器科にかかり、エコーとか取ってもらって帰ってきたらウチ出てから4時間後であった。お使いクエストのRPGやってる気分だったよ。ともあれ可及的速やかに対処が必要な状況でもなさそうで、それでもガンとかめんどくさい要素を確認するために一週間後また来てねと言われる。…ちょっと前からおっさんとして尿のキレが悪くなってるし、それの影響が大きそうではあるんだよなあ。とまれ、お医者さんに言われた通りおしっこの時は状況をよく見て覚えておこう。うん。