コンビニノウハウ

●ちょっとウチから離れたとこのメシ屋行っての帰り、コンビニ寄ったらなんか不思議なモノがあって、見た目には串つくねとかカマボコみたいなのに「ラーメン天」とある。面白そうなので喰ってみようと思うもホットブースの中見ると品切れ中、しかしポップに曰く「無い商品はすぐ揚げます」と。折角なのでほかの買い物のついでに揚げてもらって店を出る。しかしおれ、猫舌なんだよな…少し冷ました方がいいかしら、と思いつつ喰ってみたら猫舌にやさしい適温で割と驚く。さっき店内フライヤーで揚げてたの見たし、作り置きじゃないのは確かである。…なるほどなあ、冷凍状態の素材をこの時間フライしたら適温になる、という知見→マニュアルがしっかりしてるんだろう。コンビニの強みってこういうとこに出るんだろうなあ、と感心しつつ家路につく。…ラーメン天自体の味? うん、なんか不思議な味がした。基本は揚げカマボコなんだけど何となくラーメンっぽいフレーバーが…する…ような? まあおいしかったけどもさ。

アストラ

●彼方のアストラ・最終話。2話分の1時間スペシャルであり、そういえば開始時もまとめ視聴の作品であった。伏線は滞りなく回収され、どの方向にも満遍なく充実した大団円を形作る。最終回にタップリとエピローグを取る作品はいい作品です。あと、ルカさんが基本的に女子方面に傾いてるのは嬉しくもあり惜しくもあり。ま、ウルガーさんのエエようにすればいいのではないでしょうか。

総評。何よりも「この長さの作品」としてキッチリと構築された上でのアニメってのはそれだけで割と貴重なので、その点において評価がまず高まる。勿論大河ドラマ的/あるいはスライスオブライフ的にライブ感で続いていく作品も充分楽しいのだが、それはそれとしてね。最近見たアニメで比較するならプラネット・ウィズや正解するカドとかだろうか。どれもSFジャンルなのは私の嗜好だけど、いろんなギミックを利かせやすいという意味でもSFはアドバンテージがあるんだとも思う。初回感想時に言うた通り諸々の設定のユルさはジュヴナイルを思わせるものではあったけども、つまり語りたい物語のために構築された世界って意味ではすっごくSFでもある。うん、そうねえ…冒険物語、だねえ。

原作者の特色であり長所であるノリのいいキャラクタ造形は、話を進める上で良い推進剤になっている。会話劇の楽しさが牽引要素として大きなウェイトを占めていたもんねえ。ま、上記のちょいユルな設定とか(面白いけど)いささか垢抜けないキャラ造形とか、クセのある味わいは認めざるを得ないけれども…それを推しても、最後まで飽きず視聴させていただいたはとても良いことだ。ともあれ、お疲れ様でした。楽しかったでございます。

アストラ/ヴィンランド/コップクラフト/キャロル

●彼方のアストラ・11話。シャルスさんの告白とその顛末。1話ほぼシャルスさんの背景の種明かしで、そのキッツい履歴と情感も然りながら、それを受けてのカナタさんの吶喊姿勢も衝撃的でよろしい。彼が片手を失うことになったあの行動は多分無意識のことなんだろうけど、それがシャルスさんの良心を呼び起こすことになるという展開に違和感は無い。あの状況で右腕がらみの軽口を言えるカナタさんはしっかり主人公属性である。回想シーンの悪辣な父王(?)に平田広明、この演技がなんだか若本規夫を思い起こさせる存在感があってちょっと驚いた。いや、この二人の演技に自分のなかでの共通性があるとは思わなかったもんでさ。

ヴィンランド・サガ・10話。クヌート殿下と教育係ラグナル、そしてヴィリバルド修道士。トルケルは当然ながらアシェラッドたちバイキングたちと比べてもどうにも腰の弱い奴らなのだが、いやだからこそこの状況のマクガフィンになっているのである。…クヌートさんはのちのちそんな立ち位置をぶっ飛んでいくんですけどね、まあそれはそれとして。中盤のアシェラッドとトルフィンのシーン、アシェラッドがかなりポエミストというか、有象無象どもから突出して何らかの精神性を追っかけてるのがよく判ることではある。その上で今話のラストのように、博打で上前ハネる選択もできちゃう辺りが強みなんですけどね。あとトルケル側、いつもどおりムチャクチャな強さの大将と一緒にアスゲートが本格的に出てきた。この人が居ないと、トルケル側の話を進めづらいんだよねえ。花山薫に対する木崎というかさ。

コップクラフト・10話。一旦ペンディングになってた政治家さん話を再開、ヒョーロク玉議員さんのヨメがマジでヤバそうな感じでありなかなか怖いんですよ、という話。米国警官ドラマあるあるネタの「悪役FBI」が出てきてほっこりするが、これもあのヨメの差し金なんかしらね。あと地球人の方にアッチ側の過激なシンパが居たというネタは、寄生獣の市長を思い出したりした。あーあと今回はまた作画的な部分がかなり厳しくて、口パクがズレてたり音響上の演出と画面が不整合だったりしてた。部分々々ではいい絵もあったので、外注部分の一部が間に合わなかったとかそんな感じかしら。それとあとメッサーシュミットぶっ壊したらそら怒られると思いました。うん。

●キャロル&チューズデイ・21話。キャロチューがそれぞれの困難を乗り越え、トビーは伝説のプロとしての矜持を示し、ついでにガスがちゃんとプロデューサとしての仕事をして、教会での曲とクリスタルとの出会いをクライマックスとして高揚したシメを構築する。清く正しい音楽のドラマ、って感じですごくようできてんなあ、と感情移入しつつ見られますなあ。一方のアンジーがものすごく転落人生で、ここまで下り坂を与えられるってことはなんかこう、逆説的に「こっから這い上がる」という主人公ネタの前振りなのかなあとも思ったが…それにしてもクスリてんこ盛りという描写は結構キツいなあ。あとスペンサーさんはスパイやるにはちょっと素直すぎるので、多分足元すくわれちゃうと思います。大丈夫か。

旧き家屋

●引っ越して一年足らず。キッカケが「台風で屋根瓦が飛んでった」ことによる止むを得ないものだったが、引越し元が割りと近場にあるので時々見かけて「まだあるんだ」と思ってたが、しばらくぶりに見かけるとその空間には青空と黄色いユンボがあって建造物は無かった。ああ…やっと撤去しましたか。近隣の家と路地の都合でやたらと工事しにくい集合住宅であり、そのせいで屋根瓦の補修も業者に「ムリ」と言われた物件だったが、なんかかんかしてどうにかあがいてマネジメントしたようだ。今後はレンタル駐車場にでもすんのかね。その為には進入路の整備からやらんならんだろうけども。

…割と自分でも不思議なことに、あんなけ長い間暮らしてきた件の引越し元集合住宅について、それほど懐かしく思い出すことが無い。台風被害で一時的に移り住んだ斜向かいの空き部屋での1ヶ月の方がまだ、思い出す手触りに勝っている。そのくらい、元の部屋の台風被害による劣化が進行的だったってことなのかもしれんけれども。まあ実際のところは、もう数年したらどうしたって懐かしく思い返すことにはなるんでしょうね。そんなもんだよ、無くしてしまった事象の記憶ってもんはさ。

キャロル

●キャロル&チューズデイ・20話。新人賞レースにてあのアンジーを見返したんねん、と意気上がる二人だけど周囲の状況は割とめんどくさい。というかいろいろと二人だけの問題じゃなくなってきててねえ。移民問題と排外主義、ここに関わってくるのがチューのお母んってのが今後の大きなトラブルの元だろうし、見方によればルートがすぐそこにあるとも言える。アンジェラの直面する壁も複数のレイヤがあり、つまり「音楽だけじゃ何も解決しない」って状況に向かいつつある、んだけど…だからこそ、音楽ってすげー! みたいな大きなネタが欲しいとこだわな。現実のキナ臭さを吹き飛ばす、そんな脚本だといいけどねえ。

帰省より帰る

●遅めの盆休みで実家に帰る。両親はだいぶトシ行って、身体のあちこちにガタ来てるとは言うがまだ元気に見える。裏庭の家庭菜園を耕すのを手伝わされ、慣れんこともあり体がなまりくさってんのもありでひいひい言う。帰りに父に駅までクルマで送ってもらいつつ、最近の車はよくできてんなと言うので、昔どんなの乗ってたのか聞くと「ヒルマン、ミゼット、サニー、カローラ×2、コロナ…」と。私はコロナからの記憶しかない。しかしヒルマンですか…見たかったなあ。

コップクラフト/キャロル/アストラ

コップクラフト・9話。前半で先週分のオチを済ませ、仕切り直しで後半は別の話に充てる…という、この作品かなり好き勝手にシリーズ構成してやがんな。ともあれ前半、ねことティラナが入れ替わっちゃうという体でヒロインの放尿シーンを見せる、というなかなかマニアックな設定だったのだが、最後まで犯罪やら警察要素やら無しで終わったよ。うん、まあ、個人的にはちっとも困らない。んで後半は市長選立候補者がカメラの前で狙撃され、例の大塚芳忠ゼラーダさんが糸を引いてるっぽい上、そこに市民の排外主義ネタが関わってくるという至極シリアスな話、なんだけどティラナさんがずうっとスク水で動き回ってんのがなんかもうねえ。この舞台でスク水(日本要素)に関係してるのってケイだけなんだけど。そんな趣味してんのかこの変態刑事。

●キャロル&チューズデイ・19話。カイルさんのことは少々引きずりつつもとりあえずは目の前のフェス。ハデにやろうぜあれこれしようぜ、というフリってことは大人しくいく前振りなんだろうな、と思ったら割とそんな感じ…だけどあの拾ったバックバンドも大概で、あの大人数を前に結構な心臓ではあるよねえ。そしてアーティガンはやっぱりアーティガンですよ、という描写も楽しい。あとアンジーのストーカーは石田彰でした。…このタイプキャスティングも結構贅沢だなあ。渡辺監督ならアリ、ってとこだろうかしら。

●彼方のアストラ・10話。カナタたちの知る世界とポリーナさんのそれとは歴史が異なる。そのキーとなるイヴェントがキューバ危機、ってのがなかなかアリだなこれ。この巨大な仕掛けにはまだ謎があるがとりあえず先送りしちゃったのは大丈夫なのか、とは思うけど、それは話後半の刺客についてのギミックと連係してんじゃないかな、って気はする。ウルガーさんが下手人だというのはまあミスリードだとは思ったが、真犯人だと言うシャルスさんの方の謎、それが世界のギミックと繋がってんだろうかね。…まさか記憶の移植をあの世界の子供全員にやってるってこたないだろね。どうだろう。